自動車保険のバイブル

規制緩和で保険システムが変わり知識のないユーザーは損してしまう

今や自動車保険のシステムは複雑怪奇となってしまった。なんせ保険会社に自動車保険料を問い合せても、コンピュータを使わない限り即座に算出できないのだ。
さらに一昔前なら無事故割り引きと家族割り引きくらいしかなかったシステムも多岐にわたっており、プリウスなどは「エコカー割り引き」なる意味不明の割り引きが適用される。みなさんの保険証を見てほしい。キチンとABS割り引きやエアバッグ割り引きが適用されてますか?そこに持ってきて、最近はさらに自動車保険にも外資系の保険会社が参入し、TVや新聞などで盛んに安さをアピール。こうなってくるとユーザー側もある程度知識を持っていないと損をしてしまう。
なぜこんなことになったのか?
理由は簡単。規制緩和というヤツだ。長い間、日本国政府の管理下にあった自動車の任意保険だが、アメリカの「独り占めはズルいぞ!」という強硬なクレームによって、大幅なシステム変更を余儀なくされてしまう。そりゃそうだ。これまでの任意保険は、どこの会社で入っても、内容が同じならかけ金同じ。こらおかしい。1500cクラスのクルマならカローラもサニーもシビックも同じ価格にしなさい、といってるようなもの。企業の努力で安くすることや、1600ccのエンジン載せたりすることが許されなかったのだから。しかも国外からの輸入は許されなかった。
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若年層やスポーツカーは高くなるリスク細分型

逆に考えると、競争力の低い業者も生き残れてしまう。これはワタシらユーザーにとってみると不利益だ。規制緩和で驚くほど安くなった酒類や、携帯電話を見ればわかる。そんな経緯から、任意保険も一部が規制緩和され、98年7月以降一段と大幅な規制緩和となった。それじゃ、とばかりに進出してきたのが、外資系のアメリカンホーム・ダイレクト。「従来の自動車保険より30%安くなります」というCMをTVや新聞、雑誌などでバンバン流し始めた。この自動車保険システム、事放を起こす可能性が低いドライバーなら(たとえばクルマがカローラ。50歳以上で無事故歴長いといったようなケース)従来より安い保険かけ金としましょう、というもの。
こういった自動車保険のシステムを「リスク細型という。問題は一部のドライバーが安くなる反面、若い年齢層やスポーツカーのかけ金は大幅にアップ。困ったことにこのタイプの保険システムが多いアメリカじゃ、高くて保険に入れない。鉄砲玉みたいなワカモノがたくさんでてきた。なんせ20歳くらいのドライバーが事故の多い地域でスポーツカーに乗っていると、引き受ける保険会社などないのだから。いやいや、40歳でポルシェに乗っても、年間保険料は100万円近いことさえある。ぶつけられても相手にお金がなく保険にも入ってなければ、泣き寝入りするしかない。
しかも外資系の会社がトクかとなれば、そんなこともない。保険料金の見積もりを取ってみると、一部の条件(年齢が高いとか、性能の低い車種といった内容)に当てはまった人だけ安くなるものの、高くなってしまうことも多いようだ。事故の可能性が低いオイシイ人とだけ契約しようという魂胆。こんな保険ばかりになってしまうと、若い年齢のドライバーは、近い将来現在の2倍以上の任意保険料を払わないとダメになる。郵便でいうと、都市部は配達料を安くする反面、速くに送るなら実費をもらうぜ、みたいなもの。
これじゃアメリカみたいに無保険車が明え、無法地帯になる可能性大。最初は黙って様子を見ていた日本の損保会社だったが、意外なことにギョウカイ大手の東京海上火災は「フルサポート型」と呼ばれる従来より20%程度割高な自動車保険を出してきた。このタイプ、保険に入ってない相手と事故を起こした時も(無保険のドライバーが増えるという読みなんだろう)、こちらの保険でカバーしてくれるというもの(保険会社のほうで相手に加害賠償するのだ)。すでに無事故割り引きが多いドライバーにとって魅力だったらしく、外資系の安い損保会社の低迷を横目に人気を集めている。

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